研究室TOP > TOPICS > 2015/11/16〜17

平成27年度日本船舶海洋工学会秋季講演会参加報告

海上輸送システム研究室 堀辰之介

平成27年11月16日,17日に東京大学生産技術研究所駒場キャンパスにて行われた日本船舶海洋工学会秋季講演会に,本研究室から山下直也さん,松本晃範さん,私(堀辰之介)の三人が参加しました。

写真左が松本さん,右が筆者(堀)

山下: 原油タンカーの貨物油タンク加熱模型試験とCFD解析

 発表の内容は,原油タンカーの模型タンクを用いて加熱コイルによる貨物油タンク加熱試験を実施しCFD解析を行ったところ,計算は加熱時の油温トレンドを全般的に良く捉えていること,タンク内の補強材や蒸気を導入する垂直管の存在,タンク底面における加熱コイルの設置場所の影響を加味できることが分かり,次にCFD解析によってタンク加熱特性に及ぼす加熱コイルの影響について調べた結果,伝熱面積や形状によって伝熱効率に影響を及ぼす可能性があることが分かった,というものです。発表後の質疑応答では,計算結果の考察,計算手法,数値計算における境界条件の設定について等の質問を頂きました。私が主張したいところが完全に伝わりきってなく,まだまだ改善しなければいけないところもありましたが,いくつもの質問を頂き,発表内容に興味を持っていただけたのではないかと思います。(報告者: 山下直也)

山下さんの発表

松本: 肥型船の波浪中抵抗増加に及ぼす船首形状の影響

 私は,肥型船の船首形状を系統的に変化させることが波浪中抵抗増加に及ぼす影響について水槽試験を基に調査,検討いたしました。船首形状を従来型のバルバスバウをもつ船型に対して,船首端部を上から垂直なステム形状に変化させた船型は長波頂不規則波中を向かい波で航行するとき,満載状態,バラスト状態の各積載状態で大幅な抵抗増加軽減効果が得られることが分かりました。船首形状を垂直なステム形状に変化させることで得られる波浪中抵抗増加軽減のメカニズムや,波浪中抵抗増加と波高の関係について等,専門家の方々から多数のご質問を頂きました。しかしながら,質問に対して的確な回答をできたとは言えず,自分自身の準備不足,勉強不足を痛感いたしました。今回の発表で得られた経験を無駄にしないよう,一層研究に取り組んでいきたいと考えております。(報告者: 松本晃範)

松本さんの発表

堀: プロペラ逆転時の船体に働く操縦流体力に関する模型試験とCFD解析

 私の発表内容を要約しますと,船の緊急停止時プロペラ逆回転によって船を緊急停止させるのですが,プロペラ逆転流により船体左右舷に非対称な圧力場,流速場が形成されます。圧力場,流れ場は実験では求められないためCFD計算が有用となります。しかしプロペラ逆転のCFD計算の例は過去に見られないので,模型試験結果とCFD計算結果を比較検証するとともに圧力場,流れ場の把握を行う,というものです。発表はとても緊張し少し言葉に詰まりながらもなんとか終えることができました。質疑応答ではプロペラ体積モデルでの逆転を扱うことについてや,実験値計算値をどのようにとっているのか,有効伴流率についての質問意見をいただき,全くうまく答えることができず田中先生に助け船を出していただき,自分の勉強不足を痛感しました。ほかの大学の学生の方々や松本さん,山下さんは堂々と的確に質問に答えていて自分も見習わなければならないと感じました。

 最後に今回このような貴重な経験をする機会を与えてくださった田中先生に深く感謝いたします。

筆者(堀)の発表