広島大学の風洞実験 (工G2) 棟は,2014年にリニューアルが完了し,新しいゲッチンゲン型風洞装置が設置されました。
巨大な風路を屋外に回して設置された回流型であり,2.0m角の矩形ノズルと長さ4.0mのテストセクションを有しています。
送風機定格は90kW,最大風速は25m/sです。
さらに,風速15m/s時においては,テストセクション中央断面内の1.2m角の領域における乱れ度は1%未満,1.6m角の領域における風速の非一様性 (風速分布) は±2%以内となっています。
この風洞装置は現在,各種輸送機器や風力発電装置,その他構造物を対象にした,流体・空気力学に関する教育・研究に活用されています。
その代表的な例の1つとして,地面効果翼機 (WIG: Wing In Ground-effect vehicle) の研究開発を行っています。
また,学部生の創成型プロジェクト科目の1つであった Micro Windmill Project (旧 輸送機器環境工学プロジェクトⅢ) * では,風洞実験 (予備実験での試運転,および競技会本番) に使用していました。
* 工学部(旧)第四類輸送機器環境工学プログラムの科目: 2017年度以前入学生 (および2019年度以前3年次編入学生) のみ開講。
その他,企業との共同開発や,鳥人間コンテストに向けた人力飛行機の開発 (課外活動) にも活用されています。