研究室TOP > TOPICS > 2023/06/01~03

日本船舶海洋工学会春季講演会 in 気仙沼  参加報告

海上輸送システム研究室 奥田隆輔

私は,令和5年6月1日から3日に気仙沼市中央公民館で開催された日本船舶海洋工学会春季講演会に出席し論文発表を行いました。本研究室からは,次の2件の論文発表がありました。

  • 奥田隆輔,安川宏紀,山下智大,松田秋彦:  大斜航角を伴う船の操縦運動モデルとシミュレーション
  • 佐野将昭,脇本和樹,八谷洋輔,安川宏紀:  狭い運河を走るコンテナ船の流体力特性および針路安定性に関する研究
  • 私の発表内容は,船が低速運動するときの船体・プロペラ・舵の新しい流体力モデルを提案し,その計算精度を検証した結果を纏めたものです。本発表は,Applied Ocean Researchに掲載されている「Maneuvering simulations at large drift angles of a ship with a flapped rudder」の一部を抜粋したものであり,詳細については,この論文 を参照ください。発表自体は難なくこなすことができ,その後の質疑応答はとても白熱したものとなりました。議論に参加頂いた皆様には,この場を借りてお礼申し上げます。発表に用いたスライドは,こちら [PDF] を参照ください。

    また,本学関係者からは,輸送システム計画学研究室 の和田先生(現: 海技研),濱田先生,平田先生が投稿された論文「Shipbuilding capacity optimization using shipbuilding demand forecasting model」が日本船舶海洋工学会論文賞を受賞されました。おめでとうございます!

    図1: 授賞式の様子

    最終日には,学会企画の見学会に参加しました。始めに株式会社みらい造船へ訪れ,建造現場を見学しました。みらい造船は東日本大震災からの復興を目指し気仙沼市の造船所が合体してできた会社で,国内で3か所しかないシップリフトを有する珍しい造船所です。漁船の建造をメインとしており,船体には漁船ならではの細工が施されていたりと興味深いものばかりでした。図2に,シップリフトの写真を示します。

    図2: シップリフト

    その後,気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館に場所を移し,館内を見学しました。ここは,実際に被害に遭った高校の校舎を博物館として改修しているため,津波の痕跡が至る所に残されていました。教室が跡形もなくなっていたり,自動車が縦に挟まっていたりと,その惨状や防災意識について改めて考えさせられる貴重な機会となりました。図3に,その様子の写真を示します。

    図3: 震災による被害の様子

    次回の講演会は長崎で開催されるので,長崎ちゃんぽんとおいしい地酒を目当てに,今後とも研究活動に励んでいく所存です。

    おまけ: 東北観光記

    北海道出身でありながら,東北の地に一度も足を踏み入れたことがない私は,発表は二の次?で出発前から東北観光に心を躍らせていました。仙台空港に到着してまず,本場の牛タンを堪能。ちょっぴり高いけど,口の中に広がるジューシーな味わいに翌日発表があることを忘れてしまうほどでした。その後,気仙沼までの通り道である平泉に寄り道し,中尊寺,毛越寺,厳美渓を回りました。特に中尊寺金色堂の,世界遺産に相応しい迫力と美しさは圧巻です。また修学旅行中の中学生集団を横目にソフトクリームを食べながら,中学時代の自分に12年越しに平泉を見学できたよと伝えたいと感じました(修学旅行の行き先は東北の予定だったが,震災直後で変更になった為)。気仙沼到着後は,着いてすぐ海鮮,懇親会も海鮮,帰りも海鮮と,港町ならではの味覚を思う存分堪能しました。最後に,仙台空港で食べた牛タンと,東北観光を満喫している私たちの写真を載せて本文の締めとします。

    図4: 仙台の牛タン定食

    図5: 平泉観光中の私たち