研究室TOP > 研究室紹介 # ENGLISH version is here.

当研究室について(研究内容のご紹介)

四方を海に囲まれた我が国において,海上物流は生命線です。大型タンカー,自動車運搬船,コンテナ船に貨物船。用途に応じた多様な船舶が,日夜世界と日本を結び付けています。一方,国内の島嶼には多くの旅客フェリーや高速客船が就航しており,市民の足として大いに活躍しています。こうした物や人の移動は,経済活動や国民生活と一体化して国の基盤を形成する重要な要素であり,一度滞ればその影響は計り知れません。私達が高度な文明社会を享受していく為には,安全・確実かつ持続可能な海上物流システムの構築が不可欠である事は明白です。

電気推進船「みやじま丸」の航走

貨物船の波浪中における水槽試験の様子

本研究室では,海上物流の担い手である船舶を対象に,時代のニーズに合った海上輸送機器の開発・研究を行っています。例えば,環境に優しく世界初の電気推進機関を備えた両頭双胴型旅客フェリー「みやじま丸」のユニークな船型は,本研究室と民間企業(中谷造船株式会社)が共同で開発し,現在も宮島航路として,宮島口(広島側)とあの世界遺産宮島との間を実際に航走して,大いに活躍しています。ちなみにこの「みやじま丸」は,日本船舶海洋工学会より2007年度Ship of the Year小型客船部門賞を受賞しました。その有用性が認められ,同様のコンセプトの船型が鹿児島の「桜島丸」にも適用されています。

また,昨今の船舶は大型化が進み,長さは優に300mを超え,重量は数十万トンにも及ぶようになりました。船舶は,歴史上人類が建造した最大の輸送機器であり,その圧倒的な慣性力の前では制御力は微々たるものです。船舶を思いのままに操縦したり安定して航走させることは,容易ではありません。それにも関わらず,時に荒天下の波の中を大揺れしながら,湾内に入れば座礁の恐れがある浅い海域を窮屈に航走する必要があります。巨大で緩慢な運動性能を持つ貨物満載の船舶が狭い湾内を行き交う状況は,操船者にとって過酷を極め,潜在的な事故リスクが高いと言えます。安全かつ確かな海上物流網を構築する為には,担い手である船舶について様々な航行環境下における運動性能を十分に理解しておくことが不可欠であり,それが延いては輸送機器としての信頼性向上につながります。こうした観点から本研究室では,精密模型による水槽実験,運動シミュレーション,操船シミュレータ,CFD計算を駆使して,船舶の運動性能・航行安定性に関するテーマを中心に,試験水槽を活用した研究を盛んに行っています。

現在の担当スタッフ(個別)の研究に関する詳細情報は,こちら(メンバーのページ)より御覧下さい。

水槽試験に興味がある人は,こちら(広島大学試験水槽のオリジナルサイト)も併せて御覧下さい。